2年目を迎える大型レストランイベント「2024年度ITALIAN WEEK 100〜発酵の可能性」参加全100店が決定した。北海道から沖縄まで、日本全国を代表する100店舗のTOPイタリア料理店が参加しているのは昨年同様だが、今年は新しく21の店舗が加わり装いも新たに再スタートを切った。イタリア同様四季の食材に富み、南北に長いことから日本とイタリアは地形的にも食文化的にも類似点が非常に多く、他国では類を見ないほどバラエティ豊かで個性的なイタリア料理店が多い、それが日本におけるイタリア料理の特徴だ。しかしガイドブックや各種アワードなどでは、その評価は決して高くない、というのが現在の日本におけるイタリア料理界をめぐる状況でもある。日本のイタリア料理の豊さとレベルの高さを世にもっと広めたい、多くの人々に日本国内を旅してイタリア料理を通じて地方の文化や歴史に触れてもらいたい、それが「ITALIAN WEEK 100」の最大の目的である。
今年の統一テーマである「発酵の可能性」とは、本来イタリア料理の原点であるチーズや酢、ワイン、サラミ類など無数の発酵食品と日本ならではの発酵文化の共通項を模索し、より高いレベルのイタリア料理を模索しようという試みである。日本では古来から発酵文化が実に豊かであり、そうした技術や文化、そして味を取り入れたイタリア料理は、今後50年続く日本ならではの新しいイタリア料理のスタンダードになってゆくのではないだろうか。
参加シェフによる発酵料理を取り入れたメニューが実際に体験できるのは2024年11月に行われる「ITALIAN WEEK 100」期間中だが、さまざまな新しい取り組み「サテライト企画」はすでに水面化で進行しているのでそちらも楽しみにお待ちいただきたい。最後に今年の全参加店舗を発表したいが、「ITALIAN WEEK 100」では1〜100位といったランキングは設けていないが、実質的に日本を代表するTOP100のイタリア料理店である、と信じてやまない。
2024-05-01