Ristorante Ogawa
リストランテ オガワ

オーセンティックな伝統料理に個性をプラス


イタリア郷土料理を学び「Iターン」した先駆け

埼玉県を代表する名店「リストランテ オガワ」オーナーシェフ小川洋行氏は、生まれ故郷の埼玉でイタリア料理を学んだ後に渡伊。修業先に選んだのはミラノ中央駅近くにある5ツ星ホテル「プリンチペ・ディ・サヴォイア」だった。初代統一イタリア国王を輩出したサヴォイア家にちなんだそのホテルはミラノを屈指の超高級ホテルとして知られており、ミラノを代表するサッカーチーム「ACミラン」の有名選手がスイートルームを自宅がわりに使っていることでも知られている。イタリアにおいてこうした超高級ホテルのダイニングはスーパー・オーセンティックのひとこと。ありとあらゆるイタリアを代表する郷土料理の数々を短期間に学べる環境は日本人料理人にとっては理想的なのだろう。若き日の小川シェフも同ホテルはじめ約3年間イタリアで研鑽を積んで帰国。修業先に戻ってシェフをつとめ、後にオーナーシェフとなるその経歴は若き料理人たちが地元での開店を目指す「Iターン」の先駆け的存在だ。

2023年度「パスタ未来形」では、小川シェフはパスタの未来についてこう語ってくれた。「この先もパスタの形状は変わらず受け継がれていくものであり、残していく文化であると思います。 パスタを作る上で欠かせない小麦粉も国産の物は美味しく扱いやすく品種改良されたりと、日本にはまだ知らない宝のような食材に溢れていると思います。イタリア料理も地の物を使って作られる地方料理であるように、日本のパスタも地の物=国産を使った、日本だからこそ作れるパスタ料理になっていくと思います。」

その小川シェフが披露してくれたのは「ラザーニャフィオリータ パルミジャーノチーズのフォンデュータソース 」訳すなら「花開くラザニア」となるだろうか。本来ならば一品で満足するようなボリュームがラザーニャの特徴だが、小川シェフはコース料理の中の一皿としてのラザーニャを考案。伝統のラザーニャをリスペクトしつつも、花が咲いたようなフォルムと次の料理に繋がる軽やかさがコンセプト。ラザーニャを花の形に整えて焼き、栗とイチジク、秋茄子を添えて秋の季節感をパスタとともに味わう。秋を味わう素晴らしいラザーニャだったことは、いまだ記憶に新しい。

また小川シェフは日本にパニーノ文化を伝えたいと「パニノテカ ペリカーノ」もOPEN。日本全国に本物のパニーノの味をお届けられるよう、レストランの活動と並行して日々続けている。本物のイタリアの味を伝えたい、小川シェフのそうした思想は料理を通じてひしひしと伝わってくるはずだ。


chef profile

小川 洋行
HIROYUKI OGAWA

1969年埼玉県生まれ。20代半ばでイタリア料理に魅了され、大宮の「リストランテ・ベネチア」で修業。笹塚のイタリアンで料理長を努めた後、渡伊。ミラノの5ツ星ホテル「プリンチペ・ディ・サヴォイア」などで約3年間研鑽を積む。帰国後、大宮の修業先店の料理長となり、2013年にはオーナーシェフとして「リストランテ・オガワ」にリニューアル。


INFORMATION

埼玉県さいたま市大宮区東町2-288-1鈴木ビル1階[google MAP🔗]
Tel:048-783-3324
E-mail:ristorante_ogawa@icloud.com
営業時間:ランチ 11:30~14:00 ディナー 18:00~21:00
定休日:日曜日
※タンクトップ、短パン、サンダルなどの軽装不可
※香りの強い香水などのご使用での入店不可
公式WEB