CITTÀ ALTA
チッタアルタ

先端技術を応用したイノベーティブ&クラシックの融合


名店で学んだ経験をコンテンポラリー&クラシックな料理で表現

閑静な住宅街である文京区小石川で、遊び心とクリエイティビティにあふれた料理を出すのが「チッタアルタ」だ。オーナーシェフの茂呂岳夫さんはかつて世界最先端料理として一世を風靡したスペインの「エル・ブジ」や北イタリアの名店「ダ・ヴィットリオ」で学んだ後、2009年に「チッタアルタ」をオープンした。

90年代後半から2000年代初頭にかけて「エル・ブジ」シェフのフェラン・アドリア氏が提唱したのは物理化学の技術を応用した新スペイン料理「ヌエヴァ・コシーナ・エスパニョーラ」で、それまで料理の世界においてはスペインをリードしていたと自他共に認識していたイタリア料理界は大いに刺激を受け、若き日のマッシモ・ボットゥーラ氏はじめ多くの若い料理人がフェラン氏の厨房を目指すようになる。一方「ダ・ヴィットリオ」はイタリアを代表する家族経営のレストランで、伝統料理への深いリスペクトをベースに現代的なエッセンスを取り入れた一連の料理が世界的に高い評価を得ている。

茂呂岳夫シェフはフェラン氏の元で最先端料理や分子料理を、「ダ・ヴィットリオ」エンリコ・チェレア氏の元では王道の正統派イタリア料理を学び、2009年に「チッタアルタ」をオープン。厨房を取り囲むシェフズテーブルでは、茂呂シェフのクリエイティブ&クラシックなイタリア料理18品のコースを五感で楽しめるハレの舞台となっている。2023年「パスタ未来形」では茂呂シェフはなんと長さ2mの押し出し式一本麺ビーゴリを考案。食感の違いを味わえるように長さ15mmのニョッケッティ・サルディも加え、味付けはシンプルに魚介類とオカヒジキのアーリオオーリオで仕上げた。

「近い将来、AIを用いたレシピ開発や3Dフードプリンターなどのテクノロジーの発展により料理を作ることが人の頭や手を離れ、より効率化されていくかもしれません。 そんな中で食べた人が幸せになれる、人間だからこそできるクリエイティビティに想いを巡らせ心のこもった手作りの暖かさを持ったパスタを作っていきたいです」と茂呂シェフは語る。ちなみに「チッタアルタ」とは「ダ・ヴィットリオ」があるベルガモ旧市街の呼び名で「高台の街」という意味がある。小石川の坂道を登れば「チッタアルタ」へと至るが、それは現代イタリア料理における高みを目指すという、茂呂シェフの気高く崇高なメッセージなのだ。

「イースト菌のパンナコッタ モッツァレラ、黒ニンニクと液体塩こうじでマリネしたカンパチの瞬間スモーク」

発酵させたイースト菌の香りをつけた塩味のパンナコッタとモッツァレラチーズを詰めたグラスを液体塩こうじでマリネしたカンパチと黒ニンニクにかぶせて、スモークチップの煙と共に閉じ込めてその場で燻製して召し上がっていただきます。複数の発酵食材と薫香の織りなす複雑な風味をお楽しみください。

食品の醗酵の発見は大袈裟に言えば火を利用した食品の加熱と並び、人類の進化を一段階押し上げたといえる出来事だと思います。これまでの歴史において世界各地で様々な伝統食材が発酵により生み出され私たちの食卓を豊かにしてきました。他方で現在のレストランにおいても、新たなレシピの開発のため独自の発酵技術を模索することがありますが、この点について個人の勘に頼ることのない一定のルール作りが必要だと感じています。永い歴史において培われた発酵の技術と食品としての安全性を両立した形で一料理人として、これからの発酵の可能性を追求していきたいです。


    chef profile

    茂呂 岳夫
    TAKEO MORO

    今や伝説となったスペインの前衛的レストランの旗手「エル・ブジ」ファミリーの絆で3ツ星を勝ち取ったイタリアの「ダ・ヴィットリオ」などヨーロッパ、東京で研鑽を積んだオーナーシェフが、美味しい料理をサプライズ感のある演出で、肩肘張らずに楽しんでいただきたいという想いから、東京・小石川に「チッタアルタ」をオープン。おまかせコースのみ、18品からなるクリエイティブ&クラッシックな多皿コースを料理に合わせたドリンクペアリング​と共に提供する。オープンキッチンの全席シェフズテーブルのイノベーティブ・フュージョン。


    INFORMATION

    東京都文京区小石川3-1-24 K-wing1F [google MAP🔗]
    Tel:050-6869-8067
    E-mail:info@cittaalta.jp
    営業時間:ランチ 12:00〜 ディナー 19:00~
    定休日:不定休
    ※ご予約人数2名様〜8名様
    ※ランチ12:00、ディナー19:00にご入店ください
    公式WEB