COCCHI
コッキ
世界の名店を渡り歩いた名匠ヴィットリオ・コッキの集大成








半円形カウンターと個室でコッキならではの料理を味わう
渋谷の喧騒から少し離れた静かな一画、神泉に2023年4月にオープンしたのが「コッキ」。8席限定の完全予約制、半円形のカウンターが印象的なレストランだが、その店名日本のイタリア料理界で長年活躍したイタリア人シェフ、ヴィットリオ・コッキの名だ。ヴィットリオ・コッキはイタリアのほか、スイス、アメリカ、香港、韓国など世界各地のレストランでキャリアを重ね、フィレンツェの三ツ星「エノテーカ・ピンキオーリ」勤務後に来日。日本の豊かな食材に魅了された。
現在は「旬の野菜を主軸に、いかに美味しく料理するか」をテーマにしており、まずはスターターの「シーザーサラダ」にそのコンセプトが反映されている。ケール、サラダ菜、フリルレタスにナスタチウムなどのハーブにオーブン焼きしたラルドとクルトン、ニンニクを加えたヨーグルトソースとイチジクの葉の香りを移した自家製マヨネーズという二種のソース。
「ホタテのカルパッチョ」はレモンのピューレに、ブッラータのピューレ。極上のウニと赤トサカ、アマランサスのトッピング。これはオリーブオイルの香りと旨みを引き立たせたシンプルな味付け。やはりコッキ・シェフの真骨頂といえばパスタだろう。緑の皿に黄色いソースが映える「トンナレッリ」はレモングラスで香り付けしたバターに卵黄を加えた爽やかなソース。ヤリイカには余熱で柔らかく火が入った食感はさすがのひとこと。「ラヴィオリ」はホウレンソウのピューレを練り込んだ生地でピエモンテのコッサネッラというチーズを包み込んである。ホエーのソース、春菊のオイル、ディル、セルフィーユとこれもまた香り豊かなパスタ。
メインの「豚ロース」は生姜とピーナッツバターでマリネしたロース肉をソテー、梅干しのソースにカブとマンゴー・ピューレでマリネした青リンゴ。いずれもそれぞれの食材の味が際立つように最小限かつ的確な食材の選択と、イタリア料理らしい最小限の調理からはイタリア人らしいDNAを確かに感じる。店内には、コッキ夫妻が世界各地で集めた雑貨やアートがディスプレイされており、モダンでありながらほっとできるような温かみがある。素材へのストイックな探求心と、三ツ星の血統を引く確かな技術。ヴィットリオ・コッキが自ら集大成と語る料理は体験する価値あり。
chef profile

ヴィットリオ コッキ
VITTORIO COCCHI
1961年フィレンツェ生まれ。イタリアはじめ、スイス、アメリカ、香港、韓国など、世界各国のレストランで働く。「エノテーカ・ピンキオーリ」に勤務後来日。1996年東京・南青山の「リストランテ・エノテカ リヴァ デリ エトゥルスキ」(当時)のオープニングシェフに就任。以来長年日本のイタリア料理界を牽引し2023年4月「コッキ」オープン。
INFORMATION
東京都渋谷区神泉町12-4 アーガス神泉ビル 3F[google MAP🔗]
Tel:070-3322-8808
営業時間:ランチ12:00〜15:00(11:45ドアオープン、一斉スタート)ディナー19:00〜23:00(18:30ドアオープン、一斉スタート)※日祝は18:00〜
定休日:不定休
※完全予約制
➣ 公式WEB
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イタリアのパスタの伝統に、アジアの香りを取り入れた現代的な感性を重ねた一皿。トンナレッリは、レモングラスを香らせた繊細なバターと卵黄でマンテカーレし、さっと火を入れて柔らかくジューシーに仕上げたイカを合わせています。レモングラスの爽やかさと柑橘を思わせる香りがバターのコクを軽やかに整え、イカ本来の甘みと海の風味を引き立てます。

イタリアの詰め物パスタの伝統を、乳製品の繊細な味わいを軸に再解釈した一皿。ほうれん草のラヴィオリにチーズを詰め、生クリームとホエイから仕立てたソースを合わせています。クリーミーなコクの中に、ホエイ由来の爽やかさと心地よい酸味を効かせ、ハーブオイルとフレッシュハーブを添えることで、豊かな香りと彩り、植物のニュアンスをプラス。濃厚なソースとのバランスを軽やかに整えています。

オリジナルのシーザーサラダの本質を残しながら、それぞれの要素を再構築した一皿。みずみずしく食感のよい葉野菜に、イチジクの葉のクリーム、アンチョビのマヨネーズ、バターをまとわせた小さなクルトンを合わせています。イチジクの葉が植物的な香りとほのかなバルサミックのニュアンスを添え、アンチョビが味に深みと塩味をもたらします。仕上げのクルトンが香ばしさと軽快な食感を加えました。

