「ベストレストラン賞」は「イタリアンウイーク100」で最も権威が高いアワード。今回100店舗を訪問した際の審査基準には革新性、地域性、クオリティという3本の柱を元に料理、シェフ、テーマの追求度、食材、イタリア力、サービスと店舗全体、ワイン、その他という8項目に渡って採点が行われた。料理だけではなく、シェフの個性や活動、イタリア力、ワイン、サービス、ロケーション、PRを含めた全スタッフなどあらゆる面で総合力が必要となるのが「ベストレストラン賞」である。

今回同賞に輝いたのは「アルマーニ / リストラン」(東京)だ。カルミネ・アマランテシェフのイタリア力と料理の才能は言うまでもないが、さらに周りを支えるGMのクマル氏、カルミネシェフを側近としてサポートするブルーノシェフ、ドルチェの秋山氏、日本語も堪能なサービスのステファノ、ジュリアンと、実に優秀で前向きなスタッフが揃っているのが何よりのストロング・ポイントだろう。アワードでカルミネ氏は「あらゆる仕事は目標に到達するのに犠牲や情熱、多くの苦労を必要とするが、それは一人ではできない。自分を支えてくれた全てのスタッフに感謝したい」と語ってくれた。そうしたチームワークと一体感こそ「ベストレストラン賞」にふさわしい。

審査員評は、「厳選された食材を技巧的かつ、日本の四季の風情を取り込みながら、斬新なアイディアと精緻なデザインで表現した点や、品格の高い店内空間、行き届いたサービスクオリティ」、「カルミネ・アマランテシェフのイタリア料理にかける情熱、密なコミュニケーションによるレストランスタッフのチーム力など、食体験空間の価値を高いレベルで提供する」と総合点な視点でいずれも高評価を獲得した。


ARMANI / RISTORANTE アルマーニ / リストランテ(東京)
カルミネ・アマランテ CARMINE AMARANTE

1990年ナポリ生まれ。イタリアとスペインの名店で修行したのち2018年に来日、「ハインツ・ベック」にてエグゼクティブシェフを務めたのち2020年夏より「アルマーニ / リストランテ」エグゼクティブシェフに就任。2022年度ガンベロ・ロッソが選ぶ世界年間最優秀シェフ賞受賞。