SENNA OBTUSIFOLIA 
セーナ オブトシフォリア

自ら育てた野菜を調理し大村テロワールを最大限に表現


野菜本来が持つ味わいを最大限に活かす

諫早駅からタクシーを走らせること約20分、途中藪が生い茂った細い道を通り、周囲に人家も見えなくなって「果たしてこの道で本当にいいのか?」と不安になり始めた頃、一軒家レストラン「セーナオブトシフォリア」に着いた。オーナーシェフ西野徳通氏が自ら設計したコンクリート打ちっ放しの2階建、周囲にある畑も西野シェフ自ら開墾したものだ。

建築を専攻した西野シェフは大村の地に自邸を建て、竹林を切り開いた畑で野菜を育てるようになると農業の深さに傾注してゆく。その野菜をゲストに食べてもらいたいという想いから九州のレストランで修行を始めたというユニークな経歴の持ち主だ。それだけに自ら育てた野菜や地元産の食材に対する情熱と知識は人一倍強く深い。季節の食材を極力シンプルな調理法で提供する「1日1組」のみというスタイルを貫いている。

店名は周囲に自生している決明子(けつめいし)という薬草の学名だ。お任せコースで最初に出されるのがこの決明子のお茶。小村テロワールをまず感じて欲しいという無言のメッセージが強く込められている。自ら栽培した野菜や米、長崎産の魚やジビエといった豊かな食材が次々に三川内焼の器に盛られて登場する。窓の外に見えるのは陽光を反射してきらめく、大村湾の静かな水面。「セーナオブトシフォリア」での時間は実に静かに、緩やかに流れていく。


chef profile

西野 徳通
TOKUMICHI NISHINO

1979年生まれ。長崎県諫早市出身 建築士、DJ、百姓。2004年から大村市の未開拓地を開墾。2006年から単身この地に移り住み畑をスタート。「本当に美味いものはそこにしかない」をモットーに、その土地に根付いた植物から自分自身で種をとり、その種から育てた野菜で料理を組み立てることだけに価値を見い出す異色な料理屋「セーナ オブトシフォリア」を2018年にオープン。

「パスタ未来形」 by シェフ

SENNA OBTUSIFOLIA は自ら開拓してきたこの敷地の土壌で、20年かけて野菜の種や宿根草を作り、そのオリジナルの種から1つずつ丁寧に仕上げてきた多様性豊かで生命力溢れる素材を利用しております。これはその土地における独自の料理を仕上げるうえで不可欠なものだと考えるからです。パスタ未来形につきましては、まず作品の尺度が50年後にも楽しめる一品であるかどうか?ということを常に自身に問いただしながら全てが調和し、より土地の自然な美味しさがでるように素材と料理を仕上げています。様々な環境問題が深刻化していく未来へ向け農と食のクリエイターとして、豊かな自然を残し自然の中で育まれる美味しいものが50年後、100年後にも味わい楽しめるよう皆様の行動を起こすキッカケやヒントになればとの思いがあり、今回のイベントに参加しています。


INFORMATION

長崎県大村市日泊町398-4[google MAP🔗]
Tel:0957-51-1260
E-mail:sennaobtusifolia2018@gmail.com
営業時間:11:30~22:00
定休日:不定休
※お支払いは現金のみ対応。
公式WEB