Italian Week 100では昨年「アルマーニ / リストランテ」ブルノ・昼間シェフとの函館の旅に引き続き、林祐司シェフと冬の函館へ食材探しの旅に出かけた。林祐司シェフは長年のイタリア料理シェフとしてのキャリアを活かし、現在は「タンタローバ」「ザ・モメンタム・バイ・ポルシェ」2店舗の統括プロデューサーを務めるなどその活躍の場はますます広がっている。今回の函館への旅のテーマは、新たなメニュー開発に活かせる食材探し。前夜の大雪の影響もあり、その日の函館は一面の雪景色だったが、暑い土地は暑い季節に、寒い土地は寒い季節に訪れてこそ、その土地の料理文化がわかるというもの。氷点下の気温をものともせず、林シェフとItalian Week 100による3日間の雪の函館食材探しの旅が始まったのだ。




まずは「株式会社函館酪農公社」で「濃厚函館牛乳4.0」の味の濃さに驚き、函館の地に半世紀ぶりに復活した蔵元「函館五稜乃蔵株式会社」では3種類の日本酒を試飲。さらに「キッコーカワイチ味噌醤油(道南食糧工業株式会社)」で旨味がほとばしる「真昆布しょうゆ」を堪能したあと、マイワシを使った函館初のアンチョビ「ハコダテアンチョビ(株式会社Local Revolution )」の噂のアンチョビを味わいにレストラン「Pokke dish」へと向かっう。林シェフはいずれの生産者の元でもさまざまな商品を味わい、そのこだわりと熱意に耳を傾ける。午後は郊外へと向けて車を走らせ、北斗市「有限会社澤田米穀店」ではお米アドバイザーによる北海道米の特性について話を聞き、七飯町「とりさんのめぐみ合同会社 小野養鶏場」でそのこだわりの卵と地鶏料理をあれこれと味わう。さらに夜は函館市内にある「旬菜旬魚たじま」で函館の魚や野菜を使ったおまかせ料理と「函館五稜乃蔵株式会社」の日本酒をひととおりいただいた。






翌日は北海道にソーセージ作りを伝えた「日本ハム北海道ファクトリー株式会社 カール・レイモン」でソーセージやサラミなどを試食。「川﨑青果店」では冬の函館野菜についてあれこれと質問し、ランチは明治12年創業の「五島軒」へ。幕末から創業当時までの函館の歴史を聴きながら、伝統のロシア料理を味わう。さらに函館食材の主役である極上の海の幸を求めて「株式会社 丸み佐藤商店」「株式会社マルヒラ川村水産」「坂井鮮魚店(ヤマサ坂井商店)」を訪れた。林シェフとともに試食したホタテやホッキ貝、蝦夷鮑はいずれもいままで体験したことのない鮮度と旨味で、こうした食材が林シェフのフィルターを通してどんなイタリア料理になるのか。これまでのおさらいと打ち上げを兼ねておとずれた「ワインダンサー」では前菜盛り合わせ、トマトソースのパスタを食べつつ北海道ワインを白赤2本飲む。夜更けまで語り明かしたその夜の話題は、函館食材を使った林シェフの新メニューとイタリア料理にかける思いだったことはいうまでもないだろう。
最終日は雪降る中、大沼町の「有限会社山川牧場自然牛乳」へ。ジャージー牛乳とチーズ、さらにジャージーと黒毛和牛の交配種「ジャー黒」を試食。「株式会社 ブロイハウス大沼」ではコルシュ、アルトなど5種類のクラフトビールを試飲し、自給自足に近いチーズ生産者「山田農場チーズ工房」を訪れる。「株式会社 はこだてわいん」ではケルナーを凍らせたアイスワイン「しばれづくり」のクオリティの高さに驚き「箱館醸蔵有限会社」では地元七飯町の米を使った3種類の日本酒を試飲。この日はゆっくりランチする時間はなかったが、そんな時に頼りになるのが函館のソウルフード「ハセガワストア」のやきとり弁当だ。豚とネギの「やきとり」をほおばり、さらに函館駅前で「ラッキーピエロ」の「チャイニーズチキンバーガー」もいただく。極上の素材から地元に愛される味まで、ありとあらゆる函館の冬の美味を堪能し尽くした3日間だった。
今回函館で出会った食材から生まれた新メニューは2026年3月1日(日)〜10日(水)まで「タンタローバ」で函館フェアとして提供される予定なので興味ある方、林シェフファンの方は是非訪れて函館食材のクオリティの高さを体験していただきたい。イタリア料理とは季節感と新鮮な食材を重視することから日本の食材とは親和性が高く、イタリア郷土料理を極めた林シェフはきっとこれまでにないイタリア料理を作り出してくれるはずだ。
最後に今回の視察、取材でも大変お世話になった「函館市役所経済部」「おいしい函館」の関係者の皆様に改めて感謝申し上げたい。こうして3日間を共に過ごし、生産者の元をあちこち取材してあらためてわかったことだが、地元の生産者を支えて日本全国に広めているのは地元の味を愛する関係者たちの、雪を溶かすような熱意なのである。
特別協力
函館市役所
おいしい函館
取材協力先一覧
函館市 株式会社函館酪農公社
函館五稜乃蔵株式会社
道南食糧工業株式会社
株式会社Local Revolution ハコダテアンチョビ
Pokke dish
日本ハム北海道ファクトリー株式会社 カール・レイモン
川﨑青果店
株式会社 丸み佐藤商店
株式会社 五島軒
株式会社マルヒラ川村水産
坂井鮮魚店(ヤマサ坂井商店)
北斗市 有限会社 澤田米穀店
七飯町 とりさんのめぐみ合同会社 小野養鶏場
男爵ラウンジ 道の駅
有限会社山川牧場自然牛乳
株式会社 ブロイハウス大沼
山田農場チーズ工房
株式会社 はこだてわいん
日乃出食品株式会社
箱館醸蔵有限会社


