去る2025年9月8日、都内にあるモンテ物産にて「マンチーニ第3回パスタコンテスト」決勝が行われた。この日決勝に進出した7名はそれぞれ持ち時間の中で調理を行い、審査員とゲストに料理を提供、優勝者が決定する流れだった。予選審査を通過して決勝に進出した7名のシェフは以下の通り。

ロング部門
・XEX 東京Salvatore Cuomo Bros./及川健一「鮎 山椒 へべす スパゲッティーニ」
・restaurant DA CIRO/中島陽生「Linguine all’Anguilla con Fragranza d’Oriente」
・ブラチェリアロトンド広尾本店/平田克己「ブカティーニ 鮎ときゅうり 蓼香るサルサトラパネーゼ」

ショート部門
・erba/神谷健太郎「鰻と鶏肉を詰めたルマーケのブロード仕立て」
・DepTH Brianza/齊藤弘一「スミノエガキと原木椎茸のラグー カステル・ディ・カマチーズの泡」
・エノテーカピンキオーリ名古屋/戸田直幸「花ズッキーニとピスタチオのペーストで和えたルマーケリガーテ 三河一色産鰻のボロネーゼラグーを添えて」
・オステリアアズーリカーサ/羽鳥雅晴「Anguilla aromatica e cipollotti giapponesi」

また審査員、ゲストには以下の6名が来場し審査を行った。

メログラーノ/後藤祐司(審査委員長)
アニコ/井関誠(審査員)
ユニコ/山本淳(審査員)
リストランテ濱崎/濱崎龍一(特別審査員)
マンチーニ/マッシモ・マンチーニ(特別ゲスト)
Italian Week 100/池田匡克(特別ゲスト)

決勝全体を通した印象は、それぞれのシェフが日本の旬の食材をパスタに組み合わせるという、日本ならではの日本でしかできないパスタを披露、マンチーニ社のマッシモ・マンチーニ社長も高く評価していた。鮎、鰻といった夏の食材にイタリアの伝統的なソースや手法をミックスしてパスタに仕上げるその技術、コンセプトはどのシェフも非常に高く、ハイレベルの決勝となったことは日本におけるイタリア料理のレベルの高さを証明するものであり、特筆すべき点である。料理試食後に審査員によって最終審査が行われ、その結果ロング部門は該当者なし。その代わりにショート部門からはエノテーカピンキオーリ名古屋/戸田直幸シェフとオステリアアズーリカーサ/羽鳥雅晴シェフの2名が同点で同時優勝となった。優勝した戸田シェフ、羽鳥シェフにはマッシモ・マンチーニ社長から賞金とイタリア行き航空券の目録が贈呈され、マンチーニ社はじめマルケ州の視察旅行へと旅立つことになる。今回優勝した2名のシェフには心よりお祝いを述べたい。