logue(VIILA SANTORINI)
ローグ(ヴィラサントリーニ)
ギリシャをイメージしたリゾートホテルのメインダイニング













地中海のような美しきロケーションでの美食体験
高知市内から南西へ15kmあまり、土佐湾に面した横浪半島の東端にあるリゾートホテル「ヴィラサントリーニ」のメインダイニングがイタリア料理「ローグ」だ。このホテルは、ギリシャ南部のエーゲ海に点在するキクラデス諸島のひとつ、白亜で知られるサントリーニ島をテーマとしている。
断崖絶壁に囲まれた勾配豊かなサントリーニ島はギリシャを代表する美しい景観の観光地として世界的に名高い。横浪半島から望む景色とサントリーニ島から見るエーゲ海の景色が酷似していることからサントリーニの景色を再現、リゾートホテルとしたものだ。創業以来18年、その景観はまるでエーゲ海にいるようで内外のゲストから愛され続けている。
「ローグ」北村友和シェフはフィレンツェで料理修行した後「ローグ」の厨房に入る。地元高知はじめ四国の食材を厳選して使用、県内の生産者を足繁く訪ね、彼らの食材に対する情熱や努力をイタリア料理として還元することに努力を惜しまない。最初に登場するアミューズはそうした四国の食材を俯瞰するジオラマのような料理だ。秋醤エビのチップスに山椒オイルと木の芽で香り付けしたシラス、紫芋のチップスにははちきん地鶏のレバーペースト、そして素揚げにした川海老は四万十川産。すでに高知のありとあらゆる食材を堪能したような気分になる。
スーパースイートコーンとはちきん地鶏の出汁を使った冷たいブディーノ=プリンは、黄金いくらと呼ばれるあめごの卵のはじけるような食感がすごい。高知といえば鰹のタタキだが、北村シェフはカツオを藁焼きにして、濃口と薄口、二種を合わせた醤油と本枯節で引いた出汁で1時間マリネ。大根のピューレ、マイクロルーコラ、四万十のセリ、クレソン、白胡麻、唐人豆(落花生)、そして葉わさびと貝の出汁の泡がドレッシング代わりと、非常に手がこんでいる。
エスカルゴバターのイメージで仕上げた長太郎貝にはすじ青のり、金時草とマッシュポテト、赤紫蘇パウダー、花穂紫蘇と爽やかな香りの余韻が長い。パスタは手打ちのカヴァテッリで、須崎の地ダコ、トマト、枝豆で濃厚なラグーソースに。こうして食材を書き出してみるだけでも、いかに北村シェフが高知の食材を尊重して使っているかが伝わってくる。美しい土佐の海を見ながら、高知の自然が生み出す極上食材の数々を「ローグ」で味わい尽くしたい。
chef profile

北村 友和
TOMOKAZU KITAMURA
2011年、フィレンツェにて料理修行。2020年「ヴィラサントリーニ」入社。スーシェフ就任。2021年「ローグ」シェフ就任。2024年ゴエ・ミヨ3トック。2025年度ITALIAN WEEK 100 ヤングシェフ賞受賞。
INFORMATION
高知県土佐市宇佐町竜599-6[google MAP🔗]
Tel:088-856-0007
E-mail:santorini@mountain.ocn.ne.jp
営業時間:ランチ 12:00〜14:30 ディナー 18:00〜21:30
定休日:不定休
※ディナーは小学生以下不可
➣ 公式WEB
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トルテッリーニの生地には土佐ジローの卵を、トルテッリーニの詰め物には大川村のはちきん地鶏や青ゆずを使った物、野菜は地元の農家さんの季節の野菜達をそれぞれボイルやソテーなどをした後にコンソメで真空マリネしたもの。味の要となる出汁ははちきん地鶏のコンソメと、本枯節の出汁を合わせた出汁。日本でイタリア料理を作るにあたって最も大事だと思ってるのは出汁。ローカルガストロノミーにおいて 食材はもちろん大切だが生産者さんへのリスペクトも欠かせない事のひとつであり、それが未来に残したいパスタの表現です。
シェフが考えるパスタ未来形
今、私が導きだすパスタの未来形とは、「繋ぐ心」。人と人、食と人、現在から未来へ地方色の強いイタリアの食文化と同じく日本にも様々な地方の色があると思いますが、私はここ「高知」の生産者や高知で「育つ」食材を大切にしています。常日頃から大切にしている、食材や生産者の方々の思いを繋ぎ、イタリア料理「パスタ」へ落とし込み、地方で生まれる食を伝えていかなければいけないと思っております。全ての食へ言えることかもしれないですが、多様性のあるパスタだからこそ、しっかりと思いを乗せて、地方の色と一緒に残していかなければならないと感じます。
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発酵のテーマと結ぶ主軸はイタリアX高知。 そして常に大事にしている出汁。そこに発酵が加わることで発酵のニュアンスが「沁み渡る」一皿へと昇華しました。そして今回使用した「発酵」はトマトです。 イタリア料理でも欠かせない食材であり、高知でも盛んに育てられている食材の一つであることから選びました。 そして今回の料理は魚料理です。魚は白甘鯛。 白甘鯛は鱗焼きに。鱗は香ばしく、身は蒸気のみで繊細に火入れを、そこに白甘鯛のコンソメと発酵トマトのエキスを合わせた出汁を仕上げに注ぎます。食感にはマコモダケのソテー、アクセントには水晶文旦やマリーゴールドとサフランのオイル。優しい出汁の中に発酵トマトのニュアンスが味を引き締める役割をしっかり感じさせてくれる一皿です。 土地の食材を発酵という一つのテーマで結び 表現しました。自然豊かなこの土地の食材の力強さは恵まれた環境だと感じます、ありのままの食材のおいしさは誇れる高知の魅力の一つですが、発酵という可能性に溢れた技術で新たな高知の食材のおいしさをこれからも作り続けて行きたいと思います。その始まりがこの一皿です、この一皿から沁み渡る発酵の美味しさを感じ。発酵っていいな。と多くの人に感じてもらえればと思います。
発酵の可能性に対するシェフの考え
発酵は今までは発酵食品や発酵調味料などは 使うことはありましたが、実際に発酵を行うことは数多くしてこなかったですが、このテーマを機会に取り組み、学び、多くの可能性を感じました。発酵技術は数多く、いろいろな土地で表現されていることが素晴らしく、それは食材を保存することだったり、微生物の力を借りて旨みをアップさせおいしくするものであったり 藍染なども発酵であり、さまざまな方向性のある技術だなと改めて思いました。 そして土地によって違うテイストになり その土地土地で違った面白さがあり、 料理人にとってもこれからもなくてはならない、技術だなと思います。 発酵の可能性は食材を新たなステージへ連れて行ってくれる。そんなイメージです。
2024年度 IW100 アワード
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地域の食材と共に生きることこそがパスタの存在証明と考えます。 四季を贈り物に見立てたファゴッティーニで表現。日本を代表する食材でもある、雉、山椒、椎茸、大根、茗荷、鰹節、柑橘、などを使ってパスタへと落とし込みました。 全て高知でとれる食材達、イタリアでも日本でも地域の文化や食材と共に生きていくことが存在証明であり、パスタの魅力であり、これからもパスタが生きていける存在価値だと思います。