「リスペット」とはイタリア語で「敬意」を意味し、英語でいうリスペクトに相当する。それはイタリアで修行した井上亮シェフがこれまで共に働いたシェフや料理人や、生産者、ゲスト、スタッフ、全ての人に対して敬意を込めて料理を作りもてなすという意気込みの表れだ。21歳で料理の道を選んだ新生井上シェフは2012年にイタリアへ渡り、さまざまなレストランで研鑽を積む。最初に働いたのはフランス国境ヴァレ・ダオスタ州の山奥にあるレストランで洗い場から始め、料理を任されるようになるとパスタ担当、シェフとなるのだがやがて元のシェフが辞めると1人で全て担当するワンオペとなる。その時は大変な苦労だったがこれが非常に大きな経験となったと井上シェフは語る。