





2021年4月「ミソラ」シェフに就任した石濵氏は和食からキャリアをスタートさせた。料理人だった父親の影響で板前の世界に入るが、3年経つとどこかで「違和感」を覚えたといい、フランス料理やイタリア料理に関心を持ち始める。若き石濵シェフのその後のキャリアの転換点となったのが当時浅草にあった「ジャルディーノ」石崎幸雄シェフとの出会いだ。石濵シェフは「ジャルディーノ」と石崎シェフ監修の那須のレストランで合計10年にわたり石崎シェフとともに働いたが、その間に本場イタリアの空気を吸いたいと思うようになったという。石濵シェフはイタリアへ渡るとメストレやミラーノといったヴェネツィア近郊の街にあるレストランで経験を積む。そこで学んだヴェネツィアの伝統料理であるバッカラのクロケッタやイイダコのラグーは石濵シェフの料理の引き出しに一層の奥深さを与えてくれた。